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価格:¥ 420 ブランド:新潮社 発売日:2000 通常24時間以内に発送 大きい画像を表示 |
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定本 二十歳のエチュード (ちくま文庫) |
されどわれらが日々― (文春文庫) |
卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記 (新潮文庫) |
新編 ぼくは12歳 (ちくま文庫) |
「歴史の終わり」を超えて (中公文庫) |
故・高野悦子さんの詩は瑞々しい。文から水が迸っているような不思議な感覚になる。
あまりにも瑞々しく、心浄れながら切ない。
この著を読むと、いつだって、早春に一人何処かで立っている気分になります。
この本の中の高野さんがよく通われていた「六曜(社珈琲店)」というお店は今もあるのでしょうか?
時代は違うけど、私はこのお店がとても好きでした。1階が珈琲店、地下は夜からバー。
珈琲は自家焙煎、ネルドリップ。マスターは常連の好みは必ず覚えていたので、何も言わなくてもOK。
「しあんくれーる」(音楽喫茶)は復活したのでしょうか?このお店も好きでした。
僕は、ただ黙って立ち尽くす。
呼びかける言葉は無数に浮かび、そしてそのすべて間違っていることに愕然とし、霞んでゆく世界の中、どんな表情をすればいいのか、それだけを思う。
そんな僕に彼女らは泣きながら言う。独りで生きてゆく、と。
その目に僕は映っていない。そして彼女の後ろ姿も残滓でしかない。
深い深い霧の向こうに彼女らは何を見るのか。
幾度試みようと、僕には辿り着けなかったその場所。
そこは、繋がらないことに慣れすぎた僕には遠過ぎた。
「僕がいるじゃないか」
ついぞ、その言葉をかけることはできず、
僕らは、取り残される。
振り返ると、まだそこには死臭のする街が広がっている。
理解し難い。
彼女を理解しようとするためには、自己変革を必要とする。
ただ彼女は誠実に生きすぎたのだと思う。なんとなく感じて、なんとなく生きることを許せなかった。通常私たちが生きるためには、意識的にせよ、無意識にせよ自己を偽る。
全共闘に参加していた人の多くが、その終焉と共に別の道を歩む。
私たちの多くが掲げる思想、自我はその程度のものである。
彼女は誠実ゆえにそれが出来なかった。自己の孤独と真摯に向き合った。
そして家族、恋人との絆の喪失。
エーリッヒ・フロムが指摘したように、近代自由になりアトム化したがゆえに、個人は無力感と孤独に苛まれ、それを毎日の型のような活動、あらゆる種類の気晴らしなどで覆い隠しているだけかもしれない。
現代は孤独に気付かず生きるしかないのかもしれない。
高野さんが残したこの遺書のような日記は、
高野さんという人間そのものをよく表しているのだと思います。
自殺してしまいもうこの世には残っていない彼女ですが、
この本は歴史の一ページとして高野悦子という人間がいたのだ
ということを後世にいつまでも残していくのだと思います。
彼女は苦悩と戦い続け、結局、一人の人間として生きることを
諦めてしまった。太宰治など多くの作家たちもそうしたように
彼女も自ら人間として生きることを止めてしまった。
そうやって死なざるを得なかった彼女の運命がひしひしと
伝わってくる内容だと思います。
実家の書庫で正月の手持ち無沙汰に、稀にふと手に取ることがあるのですが、まず表紙を眺め、いつも思い浮かべるのは「アンネの日記」だったりします。つい先日観たばかりの「フリーダム・ライターズ」という映画に、アンネ・フランクをかくまったという老齢の女性が出ていましたが、もし本書の作者が、昨今(でもないですが)俎上にのることも多い、そろそろ定年を迎えようかという団塊の世代のひとりとして今も生きていたなら、ということに、無意味なことだとは承知しつつも、思いを巡らせてしまいます。










