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価格:¥ 1,575 ブランド:新潮社 発売日:2008-03 通常3~5週間以内に発送 大きい画像を表示 |
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物語としてもおもしろいし、
問題提起している医療問題も素晴らしいのに、
あまりに専門的な医学的説明文や、
社説を読まされているかのごとき、
医療問題批評文が多すぎて、
物語の小説としてすっと読みにくい箇所が多いのが、
非常に残念。
海堂作品の中では正直おもしろさ的には、
各落ちした巻。
ハードカバーで買うにはややもったいない気がしました。
物語がおもしろいだけに残念です。
現代医療、特に地方における産婦人科医療の崩壊と政治による誘導ミスの関係を素人にもわかりやすく解説し、「火急的速やかな」方向転換を世に問う、社会派医療小説と思いました。また主人公の再出発、未熟な妊産婦の成長など楽しく読ませてもらいました。
ただ残念なのは、最終章で明かされる、赤ちゃんたちの驚くべき真実。
この辺りは、ミステリーとして読むべきなのでしょうが、一個人の人格にかかわる根本的な干渉/操作は、たとえ周産期医療改善の大儀名文のもとであろうと決して許されることではないはずなのに、何故か、策謀のひとつとしてさらりと片付けられ、敵(エネミー)はあっさりシャッポを脱いでしまっている。
いつの日か文庫版での加筆の際には、この辺りに厚みを持たせリアリティを引寄せていただきたいと期待し、星2つマイナスさせてもらいました。
生命操作・・・。それはまさに神の領域と言わざるを得ない。その領域を、
ヒトは侵す権利があるのだろうか?確かに、不妊に悩む人たちに救いの
手をさしのべることにはなるのだが。だが、自然の摂理を破壊するという
危険性も充分秘めている。モラルを逸脱すれば、見ず知らずの他人の
卵子と精子を受精させ、代理母に出産させることもできるのだ。医学の
発達がはたしていいことなのか悪いことなのか、この作品を読んでいると
判断がつかなくなってくる。せめて悪用されないことを願いたい。そして
世の中の医師たちには、ヒトとしての道を踏み外さない医療を切に望み
たい。いろいろな問題を含んだ作品だった。
チームバチスタの栄光の海道尊が書く産科を題材とするミステリー
医学の進歩により、代理母や人工授精などの技術が進歩しているのに
対し、法整備など国の受け入れ態勢が整っていない間隙を突いている作品。
チームバチスタが”いつ死んだか”を扱った作品とすると
ジーンワルツは”いつ生まれたか”を扱った作品でとても共通性がある。
主な登場人物は、女医で人工授精のエキスパート曽根崎理恵、
先輩医師に当たる清川医師そして、4人の妊婦と5つの受精卵
たちの物語である。海道シリーズでは、他の本の多くのメンバーが
関係して登場するものの、この本では、桜宮ぐらいしか重複しない
もともとは小説新潮に半年にわたって連載されたものですが、
連載ものにありがちな、話が飛ぶ感じがほとんどなく、
チームバチスタのように一気に読んでしまう勢いのある本です。
ちょっとだけ残念なのが2点あります。
ひとつは、医師と妊婦だけという少ない
登場人物のせいか、話が少し狭くなっている感じがします。
二つめは現実の産婦人科医の逮捕などをモチーフにしている
せいもあり、この隙間を知っている人は結末が予想できる
範囲に留まっている点です。
難しい現実に、明るく取り組もうとする2人の医師の姿は
同感できますし、それぞれの登場人物のキャラが立っていて
ぐいぐい物語に引き込まれるのはチームバチスタ同様秀逸です。
唯一キャラが不鮮明な55歳の妊婦、山吹みどりも最後で
なぜ不鮮明かの謎解きがあり、とても面白い本になっています。
現実の妊娠に関わる社会システムの回答としては問題があるとは
思いますが、問題をうまくとらえ、小説に仕上げている
技量は素晴らしいですし、評価されるべきだと思います。
小難しいことは考えずに一気に読んでしまえるこの本は
ぜひこれも文庫本化して欲しいなと思いました。
2008年3月20日リリース。初出は『小説新潮』で2007年6月号〜12月号。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。この作品では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示している。
この作品でも惚れ惚れするような医者が登場してくる。この作品の主人公理恵の言葉は正に産婦人科の現場の言葉であり、現代の女性の言葉だ。そしてこの作品だけは主人公が女性である必要があったようだ。ラストに向かうほど『子供を産む』ということを、いろいろな立場の女性が考え、決断していく姿にかつてない感動を覚えた。
この作品は現時点で海堂氏の最高傑作だと思う。この作品を霞ヶ関の役人どもは読んで参考にするだろうか。『白鳥』のような役人がいて、霞ヶ関が根本的に変わらなければ日本なんてすぐ崩壊だな、と読了して思った。








