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価格:¥ 580 ブランド:文藝春秋 発売日:2003-04 通常24時間以内に発送 大きい画像を表示 |
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主人公の高杉晋作は、幕末きってのヒーロー。
昼は漢詩をよみ、夜は女郎の唄なんぞを作ってドンチャン騒ぎ、
折り畳み式の三味線かついで東奔西走、
ある時はテロリスト、ある時は長州藩のにわか家老に化け、
かと思えば出奔、気がつけば雪の功山寺で藩政府の転覆に向け、半ば絶望的な進軍の号令を下している。
馬面よろしくまるっきり奔馬のような男だが、
父母にはあくまで孝を尽くし、藩主には燃えるような忠を捧げる。
この痛快さ。
まるで拵えたようなヒーロー像。もちろん実在の人物だ。
それが、いわばこの作品の素材が持つナマの魅力で、
司馬遼太郎はこの作品に評論めいた冷静な地の文を配し、
彼らの青春を俯瞰するという態度をとっている。
「まるで拵えたようなヒーロー像」に必要以上に肩入れしなかったことが、
「青春」とは距離を置いた抑制の節回しを作り、世の管理職の皆様方にも好まれる要因になった。
私も、それ行けドンドン式のヒーロー物語でなくてほっとしている。
作品の最後で、さりげなく主人公の享年に触れ、その一生の密度を浮かび上がらせる。
ジーンと来た。
司馬遼太郎の長編の中では目立つ方ではないが、名作中の名作。
海外に長く住んでいると、日本人としてのアイデンティティについて考えさ
せられることが多くなります。日本に住んでいれば気がつかないことも、異国
住んでいればかの地の国民と「比較」することによって日本人を知ることにな
ります。そういったときに、日本の歴史を知ることはよりいっそう、理解が深
まり日本人の行動の「傾向」も分かるような気がします。
素晴らしい国民性がありながらも、弱さの見える日本。太古の昔からそういっ
た所があったことが分かります。
◆感銘を受けたところ
p.166 国際環境よりもむしろ国内環境の調整のほうが、日本人統御にとって必要であった。
p.198 日本人は警察を必要としない、なぜならみずからを罰するから。
p.204 日本にあっては上司とは責任のある個人ではなく祠であり、ヤクニンとは
祠に仕える神主のような具合であるのかもしれない。
p.205 太平洋戦争のベルは、肉体を持たない煙のような「上司」もしくはその
「会議」というものが押したのである。
日本人は責任を取らない・決断をしない「上司」に建前上報告をし、「上司」
は「会議」という場に責任を転嫁し、問題が起きた場合「会議で決まったこと
だから」と自己に災禍が降りかからないようにしています。この傾向が昔から
あったことが分かります。
御殿山の英国公使館を焼き討ちなど、江戸幕府のつきあげを次々としたあと、出家して、故郷に戻った高杉晋作。
彼が閉じこもっている間に長州藩が大変動していきます。
長州藩は幕府からの「5月10日から攘夷をする」という回答をそのまま実行にうつし、馬関海峡で攘夷戦争をはじめ、
蛤御門の変、四カ国連合艦隊襲来そして、敗戦。
江戸幕府とは別に長州藩だけが歴史の大転換を迎えていきます。
特に印象深い場面は長州藩と四カ国連合との交渉の場面でした
舞台は壇ノ浦
長州藩は単独で四カ国との談判をするために高杉晋作を交渉が交渉にあたります。
その通訳をするのは伊藤俊輔
たちあいに英国公使館通訳官アーネスト・サトー
そうそうたる登場人物たちが、日本の将来を変える交渉を始め読み応えがあります。
井上聞多(馨)のことから、この巻は始まる。いつもながら、司馬作品、出だしが素晴らしい。最初の数行で、読者は江戸時代幕末の渦中に放り込まれてしまう。そこから先は、インディー・ジョーンズさながらの冒険活劇+的確な歴史分析+人間論・組織論+人の運命を描写しつくす小説を読む醍醐の味。
高校生の時に読んで、30数年後にまた読んだ。吉田松陰のことは非常に尊敬しているが、高杉晋作が気になっていたので、この第三巻から。10代に読んだ時は、冒険活劇としてわくわくして読み進んだ。幕末の志士たちの行動の鮮やかさと、信じられないほどの劇的展開に心奪われた。でも今回再読してみると、志士たちの主張が攘夷論から180度転回して開国論になったり、藩内が勤王派から一転して佐幕派になったり、長州藩が京都で勢力を誇ったと思ったらいきなり幕府軍に攻め込まれたりする、そういうとんでもなくめまぐるしく激しい「変化」が、ちゃんと論理的に書込まれていたことに驚いた。若き日に一度読み、中年になって再読する。そういう楽しみも味わえる小説だ。
幕末の思想的原点ともいうべき吉田松蔭のことが知りたくてこの本を読んだ。
松蔭はアツイ!!
幕府の鎖国政策により海外密航は死罪という時代に、海外を自分の目で見るために死を賭して黒船に乗り込もうとした松蔭。
黒船の船長はこの青年の好奇心と勇気に感動した・・・
前半は松蔭、後半は高杉晋作が主人公だが、個人的には松蔭が好きだ。
松蔭が獄中、同じ牢の囚人を悉く改心させ、雰囲気を一変させたという逸話にも驚いた。








