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価格:¥ 2,520 ブランド:河出書房新社 発売日:2008-11-11 通常24時間以内に発送 大きい画像を表示 |
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「アデン、アラビア」、読みはじめて見ると、なかなか読みにくく、面白さが感じられないにも係わらず、最後まで一気に読み終えてしまえるのは、三島由紀夫賞作家・小野正嗣による流麗な日本語訳だからだらうか。
"自由?僕が探しているのはそんな空虚なものじゃなく、本当の力なんだ"という気合で、アラビア半島突端のアデンまで来てしまった。しかしそこで見たのは、母国フランス以上の差別感・焦燥感。これじゃ、フランスで頑張ったほうがいいじゃないかってんで、またまた帰って来た。やる気マンマンで・・・・・。
作者ポール・ニザンの生き様とも通じる作品だけに、バカな戦で35歳の若さで逝ってしまったのは余りにも残念でならない。
ポール・ニザン「アデン・アラビア」という小説を読んで、なんだか心地よい「憤り」を文章の中から感じ取った。ニザンは惜しくも35歳で死んでしまったが、それは(もしかしたら)問題じゃないのかもしれない。なぜなら、若いときにしか「アデン・アラビア」のごとき小説は書くことができないからだ。この世を支配するものに対する「憤り」を、我々読み手にうまく伝えてくれる。そんな厳粛な青春小説、それが「アデン・アラビア」だ。文中には、フランスのアナーキスト(エリゼ・ルクリュ)に対するシンパシーも読み取ることができる。悪く言えば「若気の至り」なのだろうが、本作はそんな陰口をも吹っ飛ばすほど、アナーキズムに満ちている。読んでいてとても心地よいのだ。
ジャン・ルオー「名誉の戦場」はフランスの名誉ある賞、ゴンクール賞受賞作。え?この小説が?と感じた方もいらっしゃると思う。けどよく読んでみて欲しい。コメディタッチで、実は戦争の陰がどこからか感じ取れることと思う。けっしてノー天気な無責任小説じゃないのだ。おしまいまで読んで欲しい。何回も読んで欲しい。その素晴らしさがわかるから。ジャン・ルオーは1952年生まれ(どういう偶然か、「戦争の悲しみ」の作者、バオ・ニンと同い年なのだ)で、第一次世界大戦を肌では感じることはできなかった。「名誉の戦場」は1990年の作品。第一次大戦もずいぶん過去の話である。しかし本作の老いた登場人物からは、戦争の落とした影が読み取れる。フランクな作風に見えて、実は厳粛な小説なのだ。ポール・ニザンと同じ書籍に収められるのも、当然といえば当然かもしれない。ただ勘違いしないで欲しい。本書は読みにくい、難解な本ではありません。2作とも実に素晴らしく、面白い。フランス文芸にあまり馴染みのない方にもお勧めだ。忘れられるには惜しい2作。これらを「世界文学全集」に収まっているのには、ただ感謝するしかない。
ジャン・ルオー著「名誉の戦場」。日本ではあまり知られていない作者のようですが、
とても面白く読めました。
全体にユーモアがあって、にやにやしたり、くすっとしながら読むところが多いです。
おじいちゃんの立ち振る舞い、町と雨の関係、おばあちゃんの元気さ・・・最初の章で引き込まれました。
個性的な家族の面々のふるまいをまるで読者が見ているような気分になります。
最後まで読むと、欠けていたピースが合わさっていって、綺麗な円に。
読後感も爽やかで、心地よかったです。
フランス本国では、続編があるのですね。読めないのが悔しくなるくらいでした。








